5等

見築人間

篠原 健

日本大学大学院
理工学研究科
海洋建築工学専攻

共同制作者/勝部 秋高

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古さとは、時間の経過による劣化や、自然環境がもたらす影響による変化などによって僕らに与えられる視覚的な情報ではない。

古さとは、一人一人が送ってきた生活、生き方、またそれらから生まれる価値観によって育まれるある種、内向性のようなものを持った情報が積み重なってできる心象世界のことである。

これからは個人の古さを周囲と共有し、それを集めていくことにより、忘れていた過去と見えなかった未来に気付いていきたい。

そこで、この心象世界を具現化し、積み上げていくことで個人の古さを建築化する。そのとき自分がやりたかったこと、考えていたことを空間化していくことで、多くの人が自分の足跡を辿って来る。知らないこと、考えなかったことを持っているかもしれないその人たちは自分にとっては可能性だ。

建物が過去、そこで暮らす自分が現在であるなら、ここを訪ねてくる人は未来だろう。この建築群の中で、新しい僕らの古さを作り上げていく。