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廃墟と共に死ぬ −死の再構築−

中川 雄斗

株式会社 伊藤暁建築設計事務所

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我々は人間が効率よく把握・操作・管理できるものだけを人間の社会の中に組み込むために分離や、抽象化、領土化を行ってきた。それらの体系は短いスパンで人間に恩恵をもたらしたが、気候変動など現代に様々な問題を引き起こしている。

原始の体系では自然の中に人間を組み込むなどの広大でハイブリッドな体系を作っていた。ここでは時間は近代のような直線的な抽象的時間ではなく、反復的であり、具体的な生きられた時間をもつことで偶然、発生のプロセスを取り扱うことが可能だった。

本提案では品川区にある築約60年の廃墟を対象とし、夫婦のための終わりの住処に改修する。

人間と建築の死を再構築し、土の循環の体系の中に組み込むことで、それぞれの存在者が相互に関係し合う網目に参加することが可能となる。

古さの戦略(原始の体系)。様々なモノを平等な存在者として認め合い、多様な情報が組み込まれ、混ざり合って循環することができる体系を現代に再構築するための建築を提案します。