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佳作

境界の見えない家

古沢 裕子

東京都立大学 工学研究科 建築学

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おおきい家とは境界の見えない家である。
大きいという感覚は人それぞれ異なるものであり、大きいとは単に規模を指すものではないのである。例えば、果てしなく広がる空や海を大きいと言うように、境界が曖昧で他と溶け合う状況を大きいと言うのである。そこで境界が曖昧で見えない状況を家という空間に作り出すことで回答を用意する。そこで本案では一人暮らしの1roomの家という規模としては小さな家において、境界を操作することで大きいという空間を表現することにした。境界はスラブの積層として捉え、壁にはルーバーを用いる。そのルーバーの幅は曲率の大きい部分は長く、低い部分では短くなることで、移り込みの度合いを変化させて見えるという状況に変化を持たせる操作することで、境界の見えない部分を作り出すことができるのである。その時に、この家は境界が見えない、他と溶け込むおおいき家として存在するのである。

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