奨励賞

朽築 ~侵略する植物と抗う建築物~

田中 和希

工学院大学 大学院
建築学専攻

共同制作者/棚橋 風太

08-1.jpg

シメコロシイチジクという植物は、数百年かけ宿主を侵略するかのように巻きつき、絞め殺しながら成長する。たとえ宿主が朽ち果てようとも自身は自立したまま成長する。
そこで、本提案は侵略する植物と宿主(建築物)との関係に新たな建築緑化の可能性があるのではないかと考え、提案する。
建築物の構成として不変のイエガタとそれを支える人工的木材の躯体がある。数百年の時間の中で人工的木造は朽ち、構造としての役割を果たさなくなるが、シメコロシイチジクの自然的木造が代わりの構造体となり不変のイエガタを支える。その時にイエガタは建築物を建築物たらしめる役割があり、変化せずに、侵略しようとするシメコロシイチジクに対して抗っている。
侵略する植物とそれに抗う建築物、そのありさまが建築緑化のひとつの関係ではないかと考えた。つまり、建築緑化とは建築と自然が抗っているさまなのかもしれない。