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銀賞

3センチの空をつかまえる家

服部 圭佑

九州大学大学院芸術工学府

共同制作者/柳 雄貴

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ビルの輪郭に切り取られた幅3センチの空に、心が躍った。私たちの頭の上に当たり前のように覆いかぶさる大空は、小さくトリミングされるとこんなにも美しかったのか。同じような高さのビルが立ち並ぶこの地方都市に隠れていた美しい空だ。私はこの3センチの空をつかまえる家を、ビルの隙間に建てた。家の壁が空を切り取るように、丁寧に。すると、切り取られた空が反射して、私を柔らかく包み込んだ。重力を忘れてしまいそうになるほど、そっと優しく。そしてそこには、空に切り取られた空がいた。その空は余計に美しく、とても大きかった。ここは私にとっての「大きな家」。

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