佳作

X house

大平 貴臣

大平貴臣建築設計事務所

共同制作者/関口 翔

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「空間の大きさと部屋数を拡大」していくことが、従来の豪邸という枠組の中で最もわかり易い形式である。本提案も普通の住宅モデルを拡大するといった従来の手法を使っている。ただ、拡大をするときに壁、床、天井の厚み(懐)、窓といった要素まで拡大している。加えて、等倍ではなく、各々倍率を変えている。この操作で、現れてくる建築は、一見同じ要素で構成された住宅であるが、全く様相が異なる。窓は、相変わらず壁を穿つが、そこには、残余空間が生まれ、様々な形態をもった窓の中に生活シーンが内外と重なりながら点在する。また、床、天井は、厚さというよりヴォリュームとなり、階層の間に凹凸をもった空間をつくる。大きさや部屋数の多さではなく住宅スケールを超えたアンバランスな「拡大」。それは、単なる豪邸ではなく、従来の定性的なプロポーションを大きく変化させて新しい建築の在り方を示すとともに豊かさと新しい豪華さを有した超豪邸である。