1等

進化 〜成長する空間〜

望月 シエナ

昭和女子大学
環境デザイン研究専攻

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敷地はアフリカ、ニジェールにある小さな村Teguidda n'tessoumtである。この村の人々は伝統的な製塩業を営んでいる。ニジェールは国土の70%をサハラ砂漠が占め、何千キロにもわたって海がないため塩は主に粘土から採取されている。
砂漠で降雨量が少ないため、大家族による人口増加に食糧生産が追いつかず、農村部の子供たちは家族を養うため学校よりも仕事を優先させている。その結果、世界で最も識字率が低い国とされている。
 この提案は一人の少年を主人公とした物語からなっている。少年は塩田で働く毎日の中で移動図書館の本に出会う。それをきっかけに自分の力で本と関わる空間を創り始める。それはやがて村人の居場所へと発展する建築である。
身近な建築材料である土を使用し、版築という伝統的工法によって建てられたこの空間は彼らの手によって生物の脱皮のように増改築が可能である。それはやがて図書館という機能の枠を超えて人々の新しい居場所を創り出すことになる。