佳作

町に根付く基礎

根本 雅章

芝浦工業大学 
環境システム学科

共同制作者/豊田 郁美

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3月11日東日本大震災、町は津波に流され、基礎だけがそこに残った。やがて基礎の周りには雑草が生い茂り、かつての町は消えていった。町に残された基礎、そこには微かな町の記憶と津波の爪痕が残っている。人工物であった基礎は変わらないものとして土地の記憶を紡ぎ、建築が変わっていきながらも土地に根付いて建築と土木を繋ぐ。残された基礎をむき出しに、ガラス壁や屋根を付属させる。足元に張り巡る基礎と生活スペースを設けた屋根に挟まれた空間は基礎の段差によって分けられ部屋をつくる。そこには町の機能が入り人々が憩う活気ある場所となるはずだ。1階の外壁の多くにガラスが用いられ、街全体として基礎の残る風景がある。基礎から出来上がる空間は土地の記憶を紡ぎながら、町の笑顔をつくっていく。