優秀賞

曲がり木のかくれが

菊本 貴暁

慶應義塾大学 大学院 
理工学研究科 開放環境科学

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木がからだになじむ時、その建物、空間、空気に愛着がわくと思う。カラダになじむものは、やわらかかったり、まるかったり、あったかかったり、触れやすい物の様な気がする。それは、体そのものと同じなんじゃないかと思う。ここでは、都市における行き止りかつ、住宅に囲まれた敷地を対象として、曲り木で体を包み込む都市住宅を提案する。大きな木が少なくなった今、集成材が生まれて、湾曲させることができるようになった。この湾曲させた15cm角の集成材を組積造にする。2階の高さでは、壁から離れてのびていく木材が、2階のための梁になる。軸材のときとは違い、湾曲材は、滑らかに壁から分離していく。それは、ひとつながりの線の様に、また、帯のように見える。湾曲した空間は、緩やかな曲がる木目を作り上げ、触れやすさを与え、体を優しく包み込む。そのときに親しさを感じる、そんな都市における曲げ木と人の新しい生活をはじめるための住宅。