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銅賞

批評するキリン

坂野 修平

フリーランス

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 自然の造形を直接的に引用するような創作物はあらゆる国や時代で作られてきましたが、現代においてそれらは自然と人間という二項対立の中で「偽り」であるとされます。そのような創作物をヒトの習性のあらわれとして種の観点において相対化し、肯定的な立場で捉え直そうというのがこの提案の趣旨です。それを表現する手段として、この提案では自然模倣的な造形の住宅と意味から独立した観測者としてのキリンの関係を描きました。
 自然を不器用に信奉するかのような住宅とそれを受け入れるでも拒むでもないおおらかなキリンの様子にヒト以外の世界に対してのあるべき向き合い方を重ねました。そこには人間の不完全さを悲観するのではなく、その不完全な営みを種の特性として愛しながら、ヒト以外の世界に打ち出していくような方法でもって大きな世界と接続する手がかりがあるのではないでしょうか。

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