準優秀賞

廃屋緑化

猪邉 将志

藤田社寺株式会社

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一度提出を諦めた僕に一本の電話がかかってきました。家から一時間ほどの山の手前にある集落の民家です。奥様亡き後七年間放置された豪邸。一部は解体され、そこで時間がとまっていました。車をおりて階段を上る。僕の目にうつったそれは、この一か月間考え抜いたどんなものよりも緑化しているように見えました。廃屋とは何か違うし、ツリーハウスでもない。なにせ、半年前に僕が建具をほとんど解体したものだから、いろんな動物やら植物やらが入り乱れている。これが緑化なのかなんなのか、今ひとつわかりません。断面をかくと、何の変哲もない古民家でした。でも廃屋でもない、きれいなツリーハウスでもない。車でいうなら1949年製のインパラのような泥臭さの中にある美しさをうまく表現したくて、でも仕切れなくて、仕方がないから書きなぐりました。これが緑化なのかなんなのか、どう見られるのかに期待しながら提出します。ありがとうございました。