佳作B

川の営みと共に
- 川の流れを受け入れる治水技術による生物多様共生型の水涯線 -

田村 聖輝

横浜国立大学大学院Y-GSA
建築都市文化専攻

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都市の中心の郊外ではなく、そこにある大自然が中心となる町を考える。近代の川との関係性は、暮らしと切り離され、どこでも宅地化できるように水のインフラや暮らしは成長した。しかし人口減少社会の日本において人間中心の開発でよいのだろうか。敷地は近年都心で暮らすことより田舎で暮らす事の方が豊かだと思う人が移り住み始め、暮らしの価値が地域の大自然へとシフトしている町である。町の骨格である河岸段丘の地形には多くの生物のよりどころがあり、それは地域のかけがえのないインフラである。本提案では川の治水が生物多様性に富んだものになるべく、流れを受け入れる関東流の治水を用いて生き物にとってのよどみや親水性のある空間とし、水生生物を研究する場所やレジャーがより盛んになる場所を設計した。治水が川と地面をただ切り離すのではなく、人や生き物にとって多様な空間として存在し、緩やかにつながっていく豊かなインフラとなる。