佳作

夢想の家

川上 赳

東北大学 大学院 都市・建築デザイン学講座 都市・建築理論

共同制作者
奥野 幹  花村 和也

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豪華とは贅沢で華やかな様である。贅沢さや華やかさは機能性とは乖離したものであり、そこにあるのは純粋な人間の欲望ではないだろうか。よって、私達の提案する豪邸とは純粋に欲望を具現化するものである。鍾乳洞は悠久の時間の中で培われた超自然の神秘性をもった空間である。ここではその中に住むという欲望を提案する。鍾乳洞を人工的につくり出し、住むための空間を計画する。しかし、現実にそこのあるのは完成を夢見る人と5万年という膨大な時間である。家主は再結晶化という肉眼では見ることすらできないプロセスに対峙し、妄想の中の家で日常を繰り返す。つまり、ここはプロセスを目にし、自らの創り出した豪華さを感じるための場所となる。過剰な時間、労力、コストはプロセスを肥大化させ、その中にある多元性を呼び覚ますものではないだろうか。また、あえて豪邸と呼ぶ純粋な欲望は時代を超えてそこにあり続け、1つの豪邸のシンボルとなる。