top of page

2等賞

境の無い世界に

上田 寛之

広島工業大学 大学院
工学系研究科 環境学専攻

共同制作者/濵本 拓幸

01-1.jpg

地図上にある国境線には、塀や有刺鉄線、地雷原などといった障害物が張り巡らされ、国を囲っている。このような障害物によって地球上に線を描いている。この線で仕切られた両国は隣合いながらも違う通貨、言葉、文化を持っており、全てが切り離されたことによって様々な紛争、問題が起こっている。最近ではEU を中心にこの線が無くなってはいるがまだ殆どの地域ではこの線が残っている。世界平和や平等を求めていく上で、この線は必要無いのではないか。本計画は、この障害物に穴をあけ、実線を点線へと変えていく。点線となり、繋がった部分には誰の国のものでもない小さなパブリックスペースが生まれる。カーテンやカーペットなどで仮設的に空間が創られ、それが広がりながら大きなパブリックスペースとなっていく。国境線という場所から生まれたパブリックスペースはやがて、地球上の全ての線を無くし、国境の無い世界へと変えていくであろう。

bottom of page