佳作 A

万物は流転する

岸本 賢

京都工芸繊維大学大学院
工芸科学研究科 建築学専攻

01-1.jpg

移ろいゆくこの現代社会において、建築、および建築空間の役割とは何か。
二〇二〇年、東京オリンピック開催にあたり、日本に完成するはずであったひとつの建築が消えてしまった中で、建築として何を残していくことができるのだろうか。
世界的には、安全で豊かな国として認識されている日本では、資本主義経済の限界から、ひと昔前のように、安定した生活を送り続けていくことが保証される時代は終わり、少数の富裕層と多数の貧困層に分かれていく時代を迎えている。
この現代社会において、昔からあった、馴染みのある長屋のような建築に、「モノ」という建築と隣り合わせにあることに着目し、少しの工夫を加えることで、中産階級の人々はもちろんのこと、富裕層、貧困層にも希望や、親しみを憶えるようなみんなが住むことのできる住宅を提案します。