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佳作C

ボロくてかわいいまちの インフラ

齋藤 直紀

慶応義塾大学大学院理工学研究科
開放環境科学専攻

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敷地は群馬県高崎市の中央銀座商店街。休日に家族で中央銀座に来て、レストランでお昼を食べて映画を観て夕飯の食材を買って帰るというお決まりのコースは今や見る影も無く、他の地方都市の商店街と同様に、駅前の開発によってシャッター商店街となってしまっている。この商店街のシンボルだった3つの映画館も約20年前に全館閉館してしまった。かつてはこのアーケードのシンボルであったが、今では人を寄せつけない廃墟となってしまった3つの映画館。この映画館たちは90年以上もの間、この場所に立ち、この街の変化を見続けている。この街にとって大切な存在であるこれらの映画館を、RCのストラクチャーによる補修・改修によって街に開くように柔らかくほぐしていく。しなやかで、だけどおんぼろなこの街の濃密な記憶や文化をまとった、愛される街のインフラになる。

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