最優秀賞

ろうかがつくるおおきな家

周防 貴之

慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科

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家がちいさくなっていくにつれて、ろうかは排除されていった。ここでは、そんなろうかがおおきい家をつくっている。自由な形のろうかは家全体を部分の集合に分割し、分散させる。それは部屋であったり、中庭であったり、移動するときの体験であったりする。この家では分割された部分をたよりに違う部分が認識される。初めて訪れる人は、到底全体を理解することはできないだろうし、住んでいる人であっても、人によっては異なったルートで部分と部分をつないでいるかもしれない。また、ろうかを挟んで必ず内部と外部は隣り合っている。向かい合った扉の左を開ければ部屋で、右は外である。その次の扉はそれの逆。同じルートでも、行きと帰りは全く違うろうかに感じることだろう。さらに抽象的につくられたろうかはこの家をよりおおきくする。